- 大阪大学大学院 吹田キャンパス
- 工学研究科
マテリアル生産科学専攻
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マルチスケールのものづくりを実現する 科学と工学を学ぶ
マテリアル生産科学専攻のポリシー
現代社会の基幹をなす幅広い産業を支えるには、優れた機能をもつ新材料の開発とその製品化に至るプロセスの系統的な発展が必要で、豊かさ・利便性と環境との調和を考えた循環型社会の「ものづくり」が要請されています。「ものづくり」においては、資源から素形材、工業製品や構造物の製造に至る一連の過程において、材料が様々に姿を変えながら有用な生産物に変化していくので、材料と生産プロセス・システム化を一つの流れとして捉えることが重要です。
マテリアル生産科学専攻では、材料科学と生産科学の一貫した教育研究体制をとり、材料の基礎物性、機能発現機構、材料加工・生産プロセス、構造化デザイン・評価とそれらのシステム化に至るまでの学問分野を体系的に教育します。それによって、「ものの流れ」と「情報の流れ」を有機的に結びつけ、「ものづくり」の全体像を広い視野で捉えることのできる技術者・研究者を養成します。
マテリアル科学コースの特徴
21世紀の3大領域「ナノ」「情報・通信」「バイオ」の基盤を担うマテリアル科学
◆超微細ナノの世界から宇宙開発まで
マテリアル科学では、機械や建造物から自動車・航空機・ロケットなどの輸送機器を形作る構造材料、ロボットや精密機器のしくみの根幹をなす知能材料、超高集積記憶媒体などの情報通信機器に不可欠なデバイス、医療・福祉にかかわる生体材料など、すべてのマテリアルに挑戦し、世界的な狭域・研究成果をあげています。
◆環境にやさしいものづくり
マテリアルの開発・製造には新機能・物性の探求。生産、製造プロセスの開発とともに環境負荷低減のための様々な取り組みも必要です。マテリアル科学では原材料から素材・製品の製造、そして廃棄・再利用にいたる材料プロセスでの資源・エネルギーの有効利用と環境負荷を考慮した環境調和型資源循環社会システムの構築にも取り組んでいます。
生産科学コースの特徴
科学的な基本原理に基づくアプローチによって豊かな未来社会を拓く「もの創り」に役立つプロセス・システムを構築することをめざし、多くのユニークな教育・研究プログラムを用意しています。
「もの作り」から「もの創り」へ:
単なる「もの作り」でなく、豊かさ・利便性・環境との調和を考え、人類に幸福をもたらす「もの創り」を実現するための科学的な原理を探求しています。
「個別の技術」から「統合エンジニアリング」へ:
「モノの流れ」と「情報の流れ」を有機的に結びつけ、素材を活かす設計・加工,加工プロセスを考えた設計、設計に生きる加工といった「統合エンジニアリング」の立場から、新しい「もの創り」のできる能力を身につけた生産技術者を輩出します。
「ミクロ」から「マクロ」まで:
生産科学では、エレクトロニクス部品から航空宇宙機器まで、「ミクロ」から「マクロ」の領域にわたって幅広い対象を取り扱っています。
高専生に対してメッセージ
物理や化学を駆使して新材料を創成する材料科学や、新しい材料を用いた「ものづくり」のプロセス・システム化に興味をもち、将来、素材産業の他、自動車・輸送産業、航空・宇宙産業、医療・バイオ産業、情報・通信産業、環境・エネルギー産業などの各産業分野にて指導的立ち場で活躍する人材、先端解析技術、先端製造技術、の研究で科学技術の発展に貢献する人材となることを希望する学生を求めています。