第1回高専起業家サミット・プラチナスポンサーインタビュー【明電エンジニアリング】 企業一覧

第1回高専起業家サミット
PLATINUM SPONSOR INTERVIEW

快適な現代社会の「当たり前を支える仕事」。多くの高専生が活躍する企業の取り組みについて聞いてみた

明電エンジニアリング

電気設備の保守・メンテナンスサービス

取材させていただいた方

小口 里穂さん

所属
人事総務部 人事課

高度な技術力であらゆるインフラ設備を守る

貴社の主な事業内容、および業界内での強みについて教えてください。

当社は明電舎のグループ企業として、主に電気設備の保守サービス・メンテナンスを行っています。発電所・鉄道会社・商業ビル・浄水場・放送局・病院等様々な場所でサービスを展開しており、皆様の生活に欠かせない社会インフラを支えています。

当社では、変電設備・発電設備・上下水道の管理システム・工場機械やエレベーター用のモーター・停電時の電源装置・太陽光発電システム・動力計測システム・半導体製造装置など多種多様な製品を取り扱っているため、多くの知識と技術を学ぶことで、様々なフィールドで活躍ができます。

先ほど挙げた製品は、全て皆様の生活に密接している製品です。これらは全て電気で動いており、電気が重要なエネルギー源です。この電気の健全性を保っていくことで皆様の当たり前の生活を支えています。

また、当社はサービス業として設備のメンテナンスだけでなく、そこに関連する様々な困りごとや要望に対して専門技術と知識を生かして改善・提案をしていくワンストップサービスを行っております。お客様設備の生涯に寄り添い支えていく「ライフサイクル・エンジニアリング」をモットーに、納入された製品を何十年と安全に使っていただくこと、また、寿命をむかえた製品の更新提案までを見据えたトータル保守サービスを行っています。

最先端の教育環境で、高専出身者が幅広く活躍中!

高専卒社員はどのように活躍されていますか。

電気系学科をはじめ、多様な専攻分野の方々が活躍しています。当社は電気設備関連の会社ですが、実は入社された高専卒の方の6割は電気系学科以外の方です。様々なビジネスフィールドがあるからこそ、専攻分野として学んでいただいた知識と研修・教育で得た技術力を生かし、インフラ維持に直結する現場など、社会を支える多くの場所で活躍できるのです。

現場作業の様子

また、現場対応だけでなく、課長や部長、支店長などのポジションで管理監督者として活躍されている方や、技術職から役員となり経営に携わられている方もいます。

研修を含めた、社員育成の取り組みについて教えてください。

当社では入社後6か月集合研修を設け、社会人としてのマナーや基礎知識だけでなく、実際の職場体験や技術研修などに取り組んでいます。専攻が電気系以外でも、元々学んでいた専攻分野と研修で学んだ知識を生かして、多くの方に活躍していただけるよう、技術教育に力を入れております。

また、最新の技術を取り入れ、バーチャルで作業を学ぶ「Manabi-ya」という大型教育施設を所有しており、実際の仕事現場と同じシチュエーションで必要な技術を学ぶことができます。これによって、現場と同じ環境で学ぶことができ、本番では起きてはならない失敗をこの研修設備で体験しながら安全知識を高めることができます。

研修プログラムは毎年見直しと改善を行っており、新入社員研修以外にも、定期的に集まって社員の技術をアップデートしていこうという取り組みを行っています。大きな会社ですので、配属が決まって以来なかなか会う機会のない人たちともコミュニケーションがとれるという点でも社員からは好評です。

その後のキャリアについてはいかがですか。

技術系の職種としては、保守・メンテナンスを主とするフィールドエンジニアリング以外にも、設計・コンサルティング、技術開発、技術管理などがあります。

新卒で入ってからは、まずは現場のことを知っていただくため、保守・メンテナンス部門であるフィールドエンジニアリングの技術員として配属されることが多いのですが、その後は開発や設計・コンサルティングに移行するなど、自分の志向に沿ったキャリアを目指すことができます。

現場作業の様子

ある程度、当社の仕事とお客様との関係を理解したうえで、例えば、保守・メンテナンスをする設備にAIなどの新しい技術を導入できないか等を考える開発部門や、ビルに導入されている変電機器をもっと省エネにできないか等のお客様のニーズを踏まえたうえで営業部門と一緒に改善提案をしていく設計・コンサルティング部門を目指す方もいます。

グループ会社全体の風土として、常に新しい技術を取り入れて、明電舎と共に、保守・メンテナンスサービスとしても成長しようという意識は非常に高いです。規模の大きい会社ですが、積極的に周りを巻き込んで提案していく方や、長年働く中で資格を取得されていく勤勉な方には、特に活躍していただける場を設けたいと思っております。

インターンシップもされているとのことですが、どういったプログラムでしょうか。

高専生向けに、夏に5日間、静岡県沼津市の研修施設で、単位にもなるインターンシップを開催しています。そこで、先ほど紹介した「Manabi-ya」を見学したり、電気のことを学んだり、私たちがどんな仕事をしているかを体験していただきます。

毎年全国の高専生に来ていただくので、みんなで集まって仲良くなるいい機会にもなっています。そういった会社の雰囲気を知ったことがきっかけで実際に入社したという方もいらっしゃいますね。

また、今年度から、東京で2日間のインターンシップもご用意しております。そこでは、本物の電気設備のメンテナンス業務の体験や本社の見学、実際に現場で活躍している当社技術員との交流会もございます。

好奇心と向上心で、新しい技術に挑戦してほしいです

高専生に期待していることは何ですか。

高専生は、技術への探求心や、企業・社会問題に対する意識が非常に高いと感じます。当社のインターンシップなどで接していると実直な印象を受けるのですが、一方で自分から何かを開発・制作したり、クラウドファンディングをしたりと動き出している方々もいて、良い意味でとてもおもしろく、誠実な方が多いという印象です。

また、既にある専門知識はもちろん、さらに多くの学びを求める方が多くいらっしゃると思います。専攻分野だけでなく、そこからさらに幅広い分野で多くの知識と探求心を発揮して、社会を支える活躍を期待しています。

社内ベンチャーや新規事業などはあるのでしょうか。

当社は上記でも挙げたとおり、保守サービス・メンテナンスがメインとなるため、社内ベンチャーや新規事業などが毎年立ち上がるようなことはありません。ですが、当社含め明電グループ全体で、新しい技術や事業を積極的に取り入れております。

例えば、当社でもAIやIoT等新しい技術を利用することに対しては常にアンテナを張り、情報収集や研究に積極的に取り組んでおります。

取材でお伺いしたオフィスには、社員の皆様が打ち合わせや休憩などで集まれる場所(MECCafe)がありました

また、当社は事業紹介でも触れたワンストップサービスという独自の取り組みを行っており、定期メンテナンスを通してお客様の課題解決を行うためのヒアリングと提案を行い、総合的に対応しています。

当社は常に技術・サービスを向上させていきたいと思っております。高専生にとっては、広いビジネスフィールドだからこそ、そこから学べることも、技術を生かすことができる場面も多いはずです。向上心をもってチャレンジしてくれる方のことを、ぜひ応援していきたいと考えています。

高専生へのメッセージをお願いします。

人事総務部 人事課の皆様

電気設備の保守サービス・メンテナンスという事業は普段の生活で目にすることが少なく、技術職として開発や製造の様に目に見える、形あるものではないですが、現場での課題解決は皆様が想像しているよりエキサイティングでやりがいのあるものです。皆様の生活に密接に携わっており、社会インフラ・ライフラインを支えるためになくてはならない大変やりがいのある仕事です。これから様々な製品のAI化・IoT化が進む中でも、必ず必要とされる本物のプロ集団です。

技術職は土日や夜間の出勤がある場合もありますが、振替休日はもちろん取っていただきますし、社内の雰囲気としても、比較的長期連休は取りやすいです。社宅の用意やその他の福利厚生についても配慮し、技術員の方たちが働きやすい環境をそろえております。

また、弊社並びに明電グループで働く方は真面目で温かい雰囲気の方が多いので、説明会やインターンシップ等で知って頂ければ嬉しいです。

今まで学んでこられたことはもちろん、これからも大きく飛躍できる土壌があります。興味を持たれましたら、ぜひ説明会やインターンシップへのご参加をお待ちしております!

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このインタビューは『第1回高専起業家サミット』
プラチナスポンサーの提供でお届けします。

高専起業家サミットとは?

高専生の積極的な起業を応援するべく、高専機構と月刊高専が主体となりスタートした『高専スタートアップ支援プロジェクト』の取組の一環として企画されたイベントです。
2024年3月11日に第1回を開催。全国の高専からエントリーした中より選ばれた60チームが一堂に会し、ビジネスプランの発表と交流会を行いました。
高専スタートアップ支援プロジェクトは、今後も中長期的に高専起業家をサポートできるプラットフォームづくりを目指し、活動を続けていきます。

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